皆さんはきちんと遮光カーテンを洗っていますか?
実は買ってから一回も洗っていない......なんて人はいないですよね?
年中窓際に掛けられているカーテンは、見た目以上にホコリや汚れを吸ってしまっているもの。
半年も放置しているとかなりホコリをかぶっています。
そのため洗濯をしていないカーテンは見た目が悪いだけでなく、ハウスダストの温床にもなってしまいかねません。
ここではカーテンメーカーの専門家によるカーテンの正しい洗い方をご紹介します。
もし最近カーテンを洗っていない、という方がいらっしゃいましたら、この記事を参考にぜひ天気のいい日に洗濯してみてください!
1. 遮光カーテンを洗う下準備をしましょう!
カーテンを洗う前にまず確認しなければいけないのが、「そのカーテンは洗えるか・洗えないか」です。
今では多くのウォッシャブル生地によるカーテンが販売されていますが、麻やコットン、レーヨンなどの素材をつかったカーテンは水洗いができません。これらの素材は水分によって繊維が縮んでしまい、カーテンの形が崩れてしまうことがあるためです。
洗いたいカーテンがウォッシャブルかどうかを見分けるためには、まずカーテンの洗濯表示を見ることが必要です。
2016年12月から洗濯表示マークが変更になりましたので、注意してください。
この表示を見ることにより、洗濯機で洗うことができるか、手洗いのみか、それとも水洗い不可なのかを知ることができます。
水洗いのできないカーテンは、クリーニング店に出してきれいにしてもらいましょう。
「ふくろうのカーテン」で扱っている遮光カーテンのほとんどは、ご家庭でも洗濯しやすいウォッシャブルです!
水で洗えるカーテンであることを確認したら、次にやることは「ホコリをとる」です。
皆さんは掃除機をかけるとき、時々はカーテンのホコリもとっていますか?
普段あまり掃除機をかけていない、という方のカーテンは、たくさんホコリをかぶっているかもしれません。そのため、洗濯前にベランダなどで軽く振り払ったり、掃除機をかけるなどしてホコリを取り除きましょう。
そうすることで、洗濯槽にホコリを持ち込むことがなく、洗濯ネットにもホコリが絡みません。
また、掃除機でカーテンのホコリを取ろうとする時、よく下の部分を吸い取る方がいらっしゃいます。
しかし、実は最もホコリの溜まりやすい場所はカーテンの上部、カーテンレールの近くなのです。
水洗いできないカーテンであっても、このようにホコリをとるだけで随分とスッキリさせることができます。
日頃から掃除機をかけるときには、カーテンのホコリをも一緒に取る習慣をつけるようにしましょう。
次にやっておいていただきたいのは「カーテンフックを外す」です。
このカーテンフックが外せることを知らなかったり、意外と忘れたまま洗ってしまう方もいるようです。
けれども、フックをつけたまま洗濯機でカーテンを洗ってしまうと、生地に引っかかって破れてしまうこともあります。
生地が傷む原因となりますので、ちょっと手間がかかりますがしっかり外していきましょう。
カーテンフックを外してから次にやることは「汚れた部分を下洗いする」です。
もし目立って汚れた部分がある場合は、あらかじめ洗剤(原液)をその部分にかけて少し置いておくと、しっかり汚れを落とすことができます。
またシミなどは酸素系漂白剤をなじませておくと効果的です。洋服など、普通の洗濯と同じですね!
ただし、カーテンの生地にはデリケートな素材も多いため、洗剤によっては色落ちや風合いを損ねてしまう場合もあります。 せっかくのカーテンを傷ませてしまわないように、事前にカーテンの裏(ヒダや裾の折り返し部分など)の目立たない箇所で洗剤を使用し、問題が無いかを確認したほうが良いでしょう。
ちなみに、カビによってシミができている場合は、思い切ってカーテンを買い替えてしまった方がいい場合もあります。
一回生えてしまったカビは洗濯してもなかなか取り除くことができません。
漂白剤でカビがなくなったように見えても、色が抜けただけでカビの根っこは繊維の中に残っている場合も多いのです。
また、漂白剤を使った処理はカーテンの生地を傷めやすいため、あまりおすすめできません。
ある程度ご使用された遮光カーテンであれば、買い替え時と考えるのもひとつの手なのです。
関連リンク:お手入れ簡単!洗えるカーテン特集
カビを生やさないようにするには普段からカーテンの開閉をして風通しを良くしておく、特に結露しやすい冬場は濡れやすい下の方に注意する、などを心がけましょう。
カーテンを洗う前にすることは
①ホコリを落とす
②フックを外す
③汚れた部分を下洗いする。
2.遮光カーテンを洗濯してみましょう!
さあ、ここまで準備できたら早速洗濯をしてみましょう!
先ほども申し上げた通り、洗濯表示に「手洗い」表示があるカーテンは洗濯機での洗濯はできませんので注意が必要です。
また、洗濯機で洗濯できるウォッシャブルのカーテンでも、型崩れが心配な場合は手洗いで洗うのも一つの方法です。
窓辺にあるカーテンは常に日光を浴びています。家具の日焼け、プラスチックの劣化のように、カーテンも日が経つと繊維が劣化しやすくなってしまいます。デリケートになった古いカーテンは、手洗いで優しく洗うことが長持ちさせるコツです。
それでは、洗濯機と手洗いそれぞれでカーテンを洗う方法を紹介します。
2-1.洗濯機でカーテンを洗う場合
まずは「おしゃれ着洗剤」と「洗濯ネット」を準備しましょう。
必要なのはこれだけです。特別なものは何も必要ありません。
まずは遮光カーテンなど、厚手のドレープカーテンを洗う方法です。
●ドレープ(厚地カーテン)編
①カーテンを洗濯ネットに入れる
まずカーテンを山折・谷折りを繰り返してジグザクにたたみます。
細い長方形になったら洗濯ネットの大きさに合わせてたたんで入れます。
②洗濯機のドライコースで洗濯する
カーテンをネットごと洗濯機に入れ、洗剤をセットしてドライコースで洗濯します。
洗濯機によっては手洗いコース、弱水流コースなどと表記されています。
汚れがひどい場合は酸素系漂白剤も入れましょう。
③脱水する
脱水が一番カーテンの生地を痛めやすい工程です。
そのため、生地を傷めないように脱水時間は 30 秒以内に設定して取り出しましょう。
脱水時間が設定できない場合は途中で停止し、取り出してしまう方法もあります。
④干す
洗ったカーテンの乾燥方法は「レールに戻してそのまま干す」のがポイントです。
軽く脱水したカーテンを広げ、シワを伸ばしながらカーテンレールに吊るします。そのまま自然乾燥させれば完了です。
こうすることで生地の重みで自然とシワが伸び、元通りのカーテンに仕上がるのです。
ベランダなどに出さなくても、窓を少し開けて風を当てれば自然乾燥させることができます。
なお、カーテンの生地は熱に弱いため、絶対に乾燥機や洗濯機の乾燥モードは使用しないでください。
洗ったカーテンの乾燥方法は「レールに戻してそのまま干す」のがポイントです。 軽く脱水したカーテンを広げ、シワを伸ばしながらカーテンレールに吊るします。そのまま自然乾燥させれば完了です。
こうすることで生地の重みで自然とシワが伸び、元通りのカーテンに仕上がるのです。
ベランダなどに出さなくても、窓を少し開けて風を当てれば自然乾燥させることができます。
なお、カーテンの生地は熱に弱いため、絶対に乾燥機や洗濯機の乾燥モードは使用しないでください。
いかがでしょうか。意外と簡単でしょう?
ところで、ドレープカーテンを洗う際に柔軟剤を使うことを勧める方もいらっしゃいますが、ドレープカーテンに「形態安定加工」をしている場合は柔軟剤を使わないほうが、ドレープが長持ちします。
これは形態安定加工により繊維にドレープの形を記憶させているため、柔軟剤を使って洗濯してしまうと、その形が解けてしまい、元のようにきれいなドレープに戻らないためです。
ドレープカーテンを洗ったらレースカーテンも洗いたくなるもの。
レースカーテンを洗濯機で洗う場合の手順をご紹介します。
●レースカーテン編
①カーテンを洗濯ネットに入れる
まずカーテンを山折・谷折りを繰り返してジグザクにたたみます。
細い長方形になったら洗濯ネットの大きさに合わせてたたんで入れます。
これはドレープのときと同じたたみ方です。
レースカーテンは薄地なので、入れる際にネットの金具に引っ掛けないよう注意しましょう。
②つけ置き用のホワイトニング液を作る
白色のように汚れが目立ちやすいレースカーテンはホワイトニング液のつけ置き洗いで汚れを落としておくのがオススメ。
洗濯槽に 40~50°Cの湯をため、湯 1 リットルに対して粉末洗剤 5g、酸素系漂白剤(粉末)5g の割合で入れてよく溶かし、ホワイトニング液を作ります。
③つけ置きをする
ホワイトニング液に洗濯ネットのレースカーテンを入れ、30 分つけ置きした後、脱水します。
④洗濯機の毛布コースで洗濯する
液体洗剤を入れ、水をたっぷり使う毛布コースなどで洗います。
⑤脱水する
脱水時間は 30 秒以内に設定します。これもドレープカーテンと同じです。
③干す
ドレープカーテンと同じく、シワを伸ばしながらカーテンレールに干し、そのまま自然乾燥させれば完了です。
洗濯機で洗うポイントは
「たたんで洗濯ネットに入れること」
「脱水時間を短くすること」
これで生地の傷みが少なくなり、
シワがつきにくくなってキレイに仕上がります。
さて、「家の洗濯機では難しいのでコインランドリーで洗いたいんだけど......」という方もいらっしゃるかもしれません。
コインランドリーは洗うときに細かい設定ができないため、カーテンを洗うのには適さないところもあります。
もしコインランドリーで洗う場合は、脱水をせずに持ち帰り、家で自然乾燥させるようにしましょう。
また、コインランドリーにある乾燥機には絶対に入れないようにしてください。
カーテンの生地の多くは熱に弱い素材で作られています。
ウォッシャブル生地のカーテンはポリエステルが使われていることが多く、コインランドリーや家庭にあるような熱を加える乾燥機にかけてしまうと、生地が傷んで使えなくなってしまうことがあるのです。
家の洗濯機が使えない場合は、できれば手洗いをしたほうがしっかりと洗え、また生地を傷ませることなく洗うことができます。
2-2.手洗いでカーテンを洗う場合
次に手洗いを行う場合のカーテンの洗濯方法をご紹介します。
特に、専門家がオススメするのは「手洗い」です!!
ウォッシャブルのカーテンでも、基本的にはデリケートな素材で作られていますので、優しく洗うのが◎。
また、同じ素材のカーテンでも使用環境が異なれば、汚れる場所や傷んでしまう箇所も様々です。
手洗いすることにより傷んでいる個所が見つけやすく、また破れやほつれなどに気づく事もあります。
手間はかかりますが、大切なカーテンをより長く使うためには手洗いが一番なのです。
①洗濯液をつくる
まず、浴槽に底から 10cm ほどまで水を張り、洗濯 1 回分の洗剤を混ぜて洗濯液を作ります。
浴槽が使えなかったり、浴槽で洗うのに抵抗がある場合は、洗いたいカーテンが入る大きめのバケツやタライなどで洗濯液を作ってください。
②つけ置きをする
カーテンを洗濯液に浸し、10 分ほど放置して汚れが浮いてくるのを待ちます。
③手押し洗いをする
生地を手で軽く押しながら、ホコリなどの汚れを洗濯液に溶かし出します。
④すすぎ
汚れが溶け出た水を捨て、更に 2〜3 回水を入れ替えながら泡が出なくなるまですすぎます。
⑤脱水する
軽くたたんで、洗濯ネットに入れて、洗濯機で 1 分ほど脱水します。
やりすぎないように注意が必要です。
⑥干す
最後に、シワを伸ばしながらカーテンレールに干します。
そのまま自然乾燥させれば完了です。
このときホコリが溶け出した洗濯液を見れば、カーテンがどれだけ汚れていたかがすぐに分かります。
ずっと洗っていないカーテンが見た目以上に汚れていてびっくりした、という人も少なくないかもしれません。
カーテンは表面だけでなく、繊維の間にもホコリなどを吸い込んでいます。
買ってから一度も洗っていないという人はもちろん、よく掃除機でホコリを吸っている人も一年に一度はカーテンを洗濯することで、お部屋がスッキリした空気に変わるはずです。
ぜひあなたもカーテンを正しい洗い方で洗って、お部屋を清々しい空気にしてみましょう!
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